下林明正のブログ

個人的かつ雑多なブログです。

フライフィッシング教書 を読んだ

もともとはトラウトルアー釣り超思考法を読んだ時に紹介されて知って、読んでみることにしたのだと思う。

釣りに関する本はあえて紙の書籍でなるべく買うようにしており、中古で買ったところ自分が生まれる前の版が届いてびっくりした。 相応に見た目も内容も古臭いところはありつつも、でも、楽しげな表紙の通り今でも十分に魅力的な内容だったと思う。

自分の場合は別にフライフィッシングをはじめようとは思っていなくて、去年から手を出し始めた(けど全然釣れない)渓流釣りの何か参考になれば良いと思って読んでいた。 実際に参考になったかというと、いわゆる「ストーキング」や「プレゼンテーション」の考え方はやはり乱暴な釣りばかりしている自分には目新しく映った。

フライはてっきり実際の昆虫などを模したものばかりだと思い込んでいたけど、そうではない種類のフライもあることを知って普段やっている釣りと通じる部分も感じられた。

あとは、挿絵、文章、写真、すべてが昭和のテイストであることは間違いないのだけど、それ自体が今となってはむしろノスタルジックな魅力だったり歴史的な価値を感じさせるし、現代と同じようなことが書いてあると時代を超える普遍的な知識を知れたようでちょっとうれしくなる。

特に個人的には、自然に関する若干誇張されたような情景描写とノスタルジックな雰囲気が相まって、現実とも空想とも付かない独特な空気感を醸し出しているのが良かった。高丘親王航海記の空気感とちょっと近かったかも知れない。