マンガでやさしくわかるコーチング を読んだ - 下林明正のブログの流れで読んだ。
コーアクティブ・コーチングのCTIと対比されるスクールにコーチ・エィというのがあるらしいので、次は気が向いたらそこの本を読んでみようかと思っている。
読んでみた印象としては、事前情報通りコーアクティブ・コーチングとは結構ノリが違った。
- Co-Activeコーチングは、どの人も根源的に願っていることーー日々充実感を感じながら、自ら人生の主導権を握り、人生の目的に沿って生きることーーを可能にし、クライアントが自ら、さまざまな環境や状況に応用できる持続可能な力を培うコーチングです。
- コーチ・エィでは、コーチングを「目標達成に必要な知識、スキル、ツールが何であるかを棚卸しし、それをテーラーメイド(個別対応)で備えさせるプロセスである」と定義しています。
という風に、ビジネスでの活用が常に念頭に置かれていたように感じた。
Amazonの商品ページにこの本の内容がよくまとまっていた。
以下、この図に付け加えて個人的に留意しておきたい点をメモしておく。
コーチングとは何か
- コーチングの機能と特徴
- コーチングによって知識と行動の間の溝をうめる
- コーチングでは、通常3つ以上の選択肢を考えることを提案します。
- コーチングは「本当に思っていること」を明らかにする
- 目標が明確でないとコーチングできないのか
- 相手が潜在的に抱いている過去や未来への期待があることを前提に話を聞いてみるのも良い
- 人は目標と現状の差異を放っておくことが苦手。そのため現状を変えるエネルギーが生まれ、成長の原動力となる
- コーチングを機能させるための判断基準は、対象となる相手の①精神状態②成長段階③課題領域をチェックすることが必要です。
- クライアントの可能性に着目し続ける
- 優れたコーチは変化に着目し、成長を実感させる
- コーチングのゴールはクライアントの中に成長のエンジンをつくること
- コーチが目指したいのは成果を出し続けるための能力開発
コーチの持つべき視点
コーチングの3原則
- コーチングの3原則
- オートクライン [autocrine]:コーチング用語集 | Hello, Coaching!
- クライアントが普段から自分にしている質問をコーチが質問しても、なかなかオートクラインは起こらない
- 個人的にはこの用語は「自己組織化」と同様に分野違いの用語を転用した結果よく分からない感じになっている気もする
- 信頼関係のつくり方
- 心理学とコーチング 「自己開示」 - 株式会社コーチビジネス研究所
- 率直に要望して信頼関係を強める
- コーチの役割は意欲の向上とズレの修正
- 所属の欲求を満たすアクノレッジメント
- コーチはクライアントにとって安全基地のような存在でなければならない
- YOUメッセージ、Iメッセージ、WEメッセージを使い分ける
- どれが良い悪いということはない
- I, WEの方が相手の心に残りやすい傾向があるが、YOUの方が響くクライアントもいる
- プロセスの中で、わずかでも成長を伝える
- 個別対応
- 【図解】「タイプ分け™」とは 〜あなたはどのタイプ?タイプ分けで上手くいくコミュニケーション | Hello, Coaching!
- 個人的には、一般的な用語に™が付いてるのがおもしろい
- タイプ分けの内容自体は結構しっくりきた
- 個人的には、一般的な用語に™が付いてるのがおもしろい
- 【図解】「タイプ分け™」とは 〜あなたはどのタイプ?タイプ分けで上手くいくコミュニケーション | Hello, Coaching!
コーチング・プロセス
- 我々を悩ます「目標」と「やりたいこと」 | Hello, Coaching!
内発的動機に基づき、達成するために自ら動き続けることを可能にするのがWant toの目標なので、目標を設定するにはWant toの目標がいいと言われます。
- 本気で思ってないなと思ったら、チャンクダウンを繰り返すことが非常に有効
- 目標設定は大変
- どれくらい目標設定に時間を費やし、どれくらい目標達成に時間を費やすのか、ジレンマがある
- 正解は無いが、基本的には納得のできる目標設定に時間を費やしたほうがよい
- 業績目標だけではコーチというよりは上司という感じになってしまうので、必ず成長目標も設定する
- 他者の行動・変化・成長を目標にしない
- クライアントの変化や成長にフォーカスが当たらなくなるため
- クライアントの抱える課題の責任の所在が実際に誰にあるのかは重要ではない
- その課題に自分自身が働きかけると決めたなら、自責の状態になることが重要
コーチングのスキルと実践例
- 【解説】コミュニケーション能力を向上させる8つのスキルと、うまくいかない時に試したい2つのコツ | Hello, Coaching!
- おおむね代表的な7つのコーチング・スキルと対応してそう
- コーチングのスライドアウト質問でアイデアをたくさん引き出すコツ|チームコンサルティングIngIng(WWAVE株式会社)
- 「承認」のスキル ~「承認の3つの種類」とは? - CBLコーチング情報局
- 【アクノレッジメント】 第1回 アクノレッジメント(承認)とは? | Hello, Coaching!
- フィードバックをする際、クライアント自身が第三者の視点を必要としていないと「批判されている」と受け取ってしまう危険性がある
- イラショナルビリーフとは~意味と具体例|メンタルヘルス用語 | 職場のメンタルヘルスに社員研修とオフィスヨガ|(株)ボディ・マインド・バランス
- ギャップ分析はあえて他責から自責の順番で
- そうすることで、安堵感を与えられる
- 「問題意識の強さ」と「視野の広さ」を両立させるアプローチ(前編) 選択的知覚による主観の“抜け穴”に気づく - 風土改革・組織開発・対話ならスコラ・コンサルト
- #72 アソシエーションとディソシエーション : LIFENAVI COACHING
- コーチングの進捗が無いときは、アンケートで情報を集める
- 商品化しないアイディアでも、情報を共有することで承認する
以下個人的な感想
- あらためてメモをまとめなおしてみると、あんまり電子版の目次の出来が良くないなと思った
- 粒度が荒すぎて使いづらい
- 冒頭でも触れた通りビジネスビジネスしたコーチングスクールの流派だったので、業務では使いやすそうな印象を受けた
- 一方でこのコーチングが対象としているのは、いわば「燃え尽きつつある人」なのかなと思った(意欲が低い・知識が高い)
- 過去にはそれなりに燃えていてそれに伴った知識もあるけど、状況の変化などでモチベーションが低下しているような状況を、リフレーミングと支援で再び火を付けるようなイメージ
- それ故か「意欲も知識も低い」という場合にどうすれば良いのかはあまり見地を提供してくれなかった気がする
- そういう場合に対しては、むしろ前回読んだマンガでやさしくわかるコーチング を読んだ - 下林明正のブログの方がハマりそうな印象だった。ので、そういう使い分けをしてみても良いのかも知れない
- もちろんこの本でもWant toの目標を見つけましょうとか近しそうなことは言及しているものも、そこにそこまで軸足は無い感じがした