組織に働きかけるスキルを得たいと思って読むことにした。
組織行動論は、経営学の一分野として、組織における人や集団の態度・行動に関し、それがいかなる要因で、なぜ生じるかという、因果関係を解明しようとしてきました。理論と現実を行き来しながら学び、発展を続ける組織行動論の考え方を身につけましょう。
こういう感じなので自分の目的にはあまり合致していないのではないかという気もしつつも、とりあえず読みすすめることにした。自分の目的からすると組織開発ってやつを勉強すると良いのではという噂も聞いています。
Wikipediaの内容めっちゃネガティブでおもしろいですね。
この本の内容については、目次を見るとわかりやすいかなと思います。
序 章 組織行動論を「学ぶ」ということ 第1部 組織の中の個人 第1章 行動を駆動する力:ワーク・モチベーション 第2章 やりがいの設計:職務設計と内発的動機づけ 第3章 やる気を引き出す評価:公平理論と組織的公正 第4章 組織とのよき出会い:採用の意思決定 第5章 組織に馴染むプロセス:組織社会化 第6章 組織と個人の約束:心理的契約と離職モデル 第2部 集団と組織のマネジメント 第7章 マネジャーの仕事:モチベーション論とリーダーの行動 第8章 組織を動かすリーダー:変革型・カリスマ型リーダーシップ 第9章 集団の持つ力:グループ・ダイナミクス 第10章 もめごとを乗り越える:コンフリクトと交渉 第11章 貢献を引き出す関わり合い:文化とコミットメント 第12章 「私らしさ」と「我々らしさ」:組織アイデンティティ 終 章 組織行動論を「使う」ということ
広く浅く取り扱いつつ深堀りしたい場合はこの本を読むと良いよ、というスタイルです。 この本の言葉を借りると、howよりはwhat, why(=理論?)に重点を置いている印象。なので、具体的なハウツーを教えてくれるというよりは、思考の枠組みを提供してくれるという雰囲気。
以下、個人的に特に気になったところ。
- ハッピー・ワーカー仮説
- ググってもパッと資料が出てこない
- 仕事の満足度を高めることが生産性につながるという仮説
- 調査では実際はそれほど相関が強くないということが分かっているらしい
- 幸福度が高い人ほど生産性が高いことが示されている、らしい
- 世界標準の経営理論ではサティスファイすることで学習が止まるみたいな話があった気がするけど思い出せない、関係はあるかも
アンダーマイニング効果|報酬が仇になる?やる気を奪う心理学 - Web活用術。
- 誘発しがちだなー
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- 自他問わずモチベーションを高めたいときに使えそう
- 5つの職務特性を充実させるために職務を再設計・再編成し働きがいを高めることを職務充実と呼ぶらしいが、ググると職務特性モデルと紐付けてる例はパット見無かったのでこの本での理解かも知れない
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- SL理論とかもこの一派ということ?
- ハロー効果 - Wikipedia
- 優れたスペシャリストが優れたマネージャーでもあると思ってしまうようなのも似たような話かも知れない?
- 直近効果 | 人材マネジメント用語集 | アクティブ アンド カンパニー(AAC)
- あるある
- 満足化原理による意思決定
- サイモンの意思決定論
- みんな大好き限定合理性(制約された合理性モデル)の話
- 変革型リーダーシップ・交換型リーダーシップ・フルレンジリーダーシップ
- 技術的挑戦状況と適応的挑戦状況
- 技術的挑戦状況では受動的なフォロワーを想定したリーダーシップで問題ないが、適応的挑戦状況においてはフォロワー自身が能動的・積極的に適応していくことが求められる
- http://www2.econ.tohoku.ac.jp/~fujimoto/soshiki%202-3.pdfに他にも色々詳しく書いてあった
- 暗黙のリーダーシップ論
- 集団思考
- コンフリクト
- コンフリクト解決とは?企業を変革に導く注目のマネジメント手法 | あしたの人事オンライン
- 感情のコンフリクトは解消が難しく悪い影響しか無いとのこと。身に覚えがある。「反りが合わない」と思ったら、要注意かも
- その他のコンフリクトはかえって集団を活性化する場合もあるとのこと
- コンフォートゾーン→ラーニングゾーン 的な話?であれば、心理的安全性の話題もここに紐づくものという理解で良い?
- 組織の存続につながる3つの行動(参加・役割内行動・役割外行動)
- 組織コミットメント
- 組織コミットメントの3要素とそれを高めるヒント | ゲームを用いた企業研修なら| 株式会社HEART QUAKE
- 組織コミットメントを引き出す1つの答えとして、強い組織文化や価値を共有することがある
- 強い組織文化
- 「強い組織文化」がある企業ほど、長期的には“業績が低下する”理由
- 強い組織文化は変革を求める際に返って邪魔になることもあるため、バランスを取る必要があるという話
他にもたくさん気になるところがあったけど、全部取り上げると多すぎるのでこれくらいで。
個人的には知らない分野の本だったので新しい話題がどんどん出てきてそれなりに面白かったけど、ここからすぐに深堀りしていくというよりは何か困ったことなどが起きたときに深堀りを検討するくらいの温度感で良いかなと思った。
人事系の担当者なら当然知っていて欲しい感じの内容で、そうじゃなくてもマネジャー・リーダー的なポジションにいる人なら知っておいて損はない内容なのかなと思った。
次はこの流れで組織開発の本を読んでみようかなと思う。
- 作者:ピーター・M・センゲ
- 発売日: 2017/06/21
- メディア: Kindle版
内容としてはなぜ組織はダブルループ学習(変革)できないのか、どうすればいいのか、といったもので、組織開発自体が何なのかとかは分からなさそうらしい。 けど、別に自分は組織開発そのものを学びたいというわけでもないので、とりあえずは良いのではないか。そのあたりもとりあえず読んでみるとわかりそう。