結論から先に書いておくと、研修を受けて本当に良かったと思う。
正直、最初は研修を受けることにあまり気乗りしていなかった。以下のようなフォースが働いていたかなと思う。
- 研修を受けなくて良いんじゃないか、というフォース
- 去年に自分にとってはとても重要だったチーム運営周りでひどい失敗をして、この方面に関して心が折れていた
- これが一番強いフォースだった
- 認定スクラムマスターの試験自体はあまり難しくないと聞いていたので、そんな資格を取る意味があるのだろうか……思っていた
- 心が折れた直後くらいにTwitterをみていたときに、偶然海外のユーザーがスクラムマスターのことをおもしろおかしく揶揄しているジョークGIFアニメを見かけて「ああ……こういう評価なんだな」と自分でも驚くほど傷ついてしまった(多分時期が悪かった)
- 自分がやっていたことがスクラムマスターだったかというと違うのだが、近いこともしていたので
- 去年に自分にとってはとても重要だったチーム運営周りでひどい失敗をして、この方面に関して心が折れていた
- 研修を受けたほうが良いのではないか、というフォース
- とにかく同僚におすすめされた
- この方面に関して自分なりに実践してきたので、さらに強化したいという想い
- 組織パターンは読んだことがあったので著者はどんな人なんだろう、という野次馬根性
- 勤め先が高い研修費用を負担してくれるというのだから、とりあえず受けておけば良いんじゃないか……
- 箔は付くんじゃないか……
- 以前多くの企業が「Scrumを行っています」といいますが、殆どのケースが書籍をよんで実践しているのが大半だとおもいますし、もっと酷い場合はネット記事の聞きかじりをつぎはぎして”なんちゃってScrum”をやっているケースがあると思います。Schwaber氏やSutherland氏に由来する団体のトレーニングをうけたスクラムマスターが正しくScrumであると自負できるScrumを実践している、という会社は少ないでしょう。という記事を見かけて、是非はともかくこう思われることはあるだろうなあ……と思っていた
今思うと非常に表面的なところで検討が始終していて、実際に受けてみるまでどんな研修なのか全然分かっていなかった。かなりひどいと思う。同僚に強くおすすめされていなかったら受けてなかったと思うので感謝。
受けてみた感想としては、以下のような感じ。
- 個々の話題は元々知っていたことも多かったけど、一番重要なのはそうした個々の話題を経営から現場までの屋台骨となるような形で体系的に教えてもらったことだと思う
- 研修を受ける前はスクラムのことを正直「アジャイル開発のためのフレームワーク」だと思っていたけど「アジャイルのためのフレームワーク」というのがきっと正しい理解なんだろうなあ、という気持ちになった
- 講師によって結構スクラムの流派みたいなのがあるようなので、これはCope流なのかも知れない(周りの人も全員Copeさんの研修を受けたので比較不能)
- Copeさんはバイタリティ溢れる人で、アギレルゴさんの翻訳を通しても情熱を分けてもらえる感じで良かった
- 「資格自体には特に意味がないと思います」みたいな身も蓋もない話もしていて、そういう感じで良いんだと少し笑ってしまった
- 新型コロナウィルスの影響でリモート開催だったこともあってかめっっちゃ疲れた
- 一度リスケしたけど、その後も見通しが立たなさそうだったのでオンラインで受けることにした
- オンラインだと実施できなかったワークショップなどもあったので、もし無理せずオンサイトを選択できるのならそうした方が良さそうではあった(オンラインにも良さはあるだろうけど)
試験の方は研修が終わった後にメールで案内されて、好きなタイミングで受けられるという仕組みだった。オンラインで受けられて、特に何か監視されるということもなかった。自分の場合は30分ほどで終わって、正答率は自分で思っていたよりも低くて85%程度だった(言い訳すると、日本語訳が怪しい設問も結構あった)。
せっかく資格をもらったので、自慢する場所も無いしURLを貼っておきます。
まあでもやっぱり、僕も資格自体には意味は特に無いと思う。ので、これからどうしていくのかということが重要なのだと考えている。 今回の知見を活かして解決できそうな問題は色々とあると思っているので、自分のチームでも導入を推進していきたいし、勤め先にもスクラムコミュニティがあるのでそこを基点にうまいこと変化を起こしていきたい。
心が折れていたけど少しはこういう気持ちになれたということが、自分にとっては一番の収穫だったのではないかと勝手に思っている。