下林明正のブログ

個人的かつ雑多なブログです。

フィラメント防湿ボックスを使い物になるように改良した

結局、以下でつくった防湿ボックスにはいくつか問題があった。

shimobayashi.hatenablog.com

  • フィラメント台の回転が悪くて印刷スピードに対して安定供給できず、印刷できない層ができたりする
  • フィラメント台をセロハンテープで仮固定して使ってたので、使ってる内にフィラメント台が崩壊してやっぱり安定供給できなくなる
  • テフロンチューブがないせいか、フィラメントを引き出す際にこすれる音がする。おそらく安定供給にも悪影響

とにかくフィラメントの安定供給に問題があった。高速印刷できるプリンターほど問題が顕在化しそう。 なので、結局色々と手間を掛けて改善した。

フィラメント台には大人しくベアリングを入れて、接着剤で張り合わせた

フィラメント自体のコストや無駄になる時間などを考えると、大人しくベアリングを買うことにした。 ただ、どう考えても低速にしか回転しないし、特に精度なども必要無いので、あまり高いベアリングを買う気になれなかった。

そこで、やめとけばいいのにこの激安ベアリングを買ってみた。1個40円もしないベアリングがまともに回るはずがない。

しかし実際に届いてみると、うれしいことに個体差はありつつ一応全部回った。 グリスまみれだったけど、おそらくサビ防止のためだろう。

使えそうだったので、安心してフィラメント台も接着することにした。

接着している様子

精度が悪いので張り合わせると隙間ができる。それを逆手に取って、接着剤を垂らしてヘラで隙間に塗り込むという形で時短した(ちゃんとやるなら、片面ずつに接着剤を塗って少し待って張り合わせて硬化を待つ、はず)。

テフロンチューブは普通に買った

調べてもあんまり安いものが無かったので、これを買った。 内容は、

パッケージ:
乳白色PTFEテフロンチューブ 2M x 2
PC4-M6 ワンタッチ継手x 4
PC4-M10 ワンタッチ継手x 4

の通りだった。

継手を使うことも考えたけど、ナットを用意するのがめんどくさそうだったのと(Thingverseで検索しても見つからなかった)、 ダイソー「密封容器5.5L」で作るフィラメント送出機能付きドライボックス を見るとクイック継手ケース内スムーザーというのをつくらないとフィラメントが削れるということで、あんまり厳密な気密性も求めてないので前回つくったものをそのまま使うことにした。

防湿ボックスの向きを変えて、ダイソーの温湿度計も設置した

温湿度計の台座も自作した。3Dプリントしてるって感じがする

もともとは防湿ボックスの短辺が手前にくるように置いてたけど、それだとチューブの向き的に摩擦が増えてる気がして長辺が手前にくるように置き直した。

あと、100円だったら良いかと思ってダイソーの温湿度計も入れてみた。 手持ちのもう少しちゃんとしたやつと比べると温度+5℃湿度+10%くらいで出ていて精度は悪そうだけど、除湿できてるかできてないかが大体分かれば良いので問題はないはず。

ここまでやって一応使い物になるようになった

高速印刷をしてもフィラメントの供給が追いついているように見える。ただ、たまに自信が無くなることもある。改善の余地は無限にありそう。

だんだんそれなりにお金もかかってるので、既製品を買うのも良かったかも知れない。 けどまあ、そういうメンタルだとそもそも3Dプリンター自体いらねーとなると思うので、こんなもんじゃないか。

次に作る機会があったら改良したいと思っているのは、

  • ベアリングのグリスをもっとゆるいものに変えて回転を良くする
  • フィラメント台を接着不要なものにしてメンテナンス性を良くする
  • フィラメント送出口をもっと下に付けて、角度も斜め上向きにしてなるべくフィラメントが折れる箇所を少なくして、抵抗を減らす
    • そもそも3Dプリンターの上にメタルラックなどで防湿ボックスを移動させたい。3Dプリンター側のフィラメント供給口の向きは変えられるのか?未調査
  • フィラメント送出口の位置をちゃんと計測して決めて、なるべくスプールに対して横方向で真ん中の位置にくるようにする

あたりかなと思う。