読書会そのものや監修者の方々との質問会の内容に関しては以下の記事に書いた通り。
なのでこの記事では、個人的な読書メモをしておく。 全部自分で読んだわけではなく、読書会での要約の共有で把握している部分も多いので注意。
全体的な印象としては、リモートワークを軸足にしつつそこに留まらないGitLab社運営のメンタルモデルに関して書かれていたように思う。 バリューが考え方のトップレベルにあって、そこから派生して色々なルールなどが定められているような感じだった。
必然的にトップマネジメント寄りっぽい雰囲気もあると感じるけど、個人やチーム単位での考え方の参考にできる部分も多々あると思った。
以下、個人的に印象に残った箇所(本が扱ってる範囲が広いのでしきい値高めに絞ってます)。
- ダイバーシティ、インクルージョン、ビロンギング
- ダイバーシティ: 実際に組織に多様性が存在していること
- インクルージョン: 所属しているすべての従業員が活躍できるという方針の確約
- ビロンギング: その結果として従業員に生まれるもの
- 恥ずかしながらデモグラフィー型の多様性は組織にプラスの影響を及ぼさない。それどころか、場合によってはマイナスの影響を及ぼすこともあるというところで知識が止まっていたけど、この本によると表層的なダイバーシティ(デモグラフィー型のダイバーシティ)も含めて重要で、ネガティブ要因を乗り越えるための要素がインクルージョンということらしい。インクルージョンがあることで高いパフォーマンスを実現できる、という位置づけ
- Disagree, commit, and advocate
- ヒエラルキー型の意思決定とコンセンサス型の意思決定のバランスの取り方
- DRIの概念などとセットになっている
- 説明しなくて良い、という話ではない
- カルチャーマッチではなくバリューマッチ
- カルチャーを流動的なものとみなし、カルチャーをより良く成長させられる人材化どうかという観点で採用する
- すべての人が昇格を目指す必要はない
- インクルーシブであるとは言えない
- 基本的に報酬額は下げない
- 下げてもモチベーションは上がらない・財務インパクトは微々たるもの、とのこと
- パフォーマンスが不足している従業員の改善に際して協力を仰げるチームメンバー・リレーションズ・スペシャリストという役職がある
あたりが特に印象に残った。
一方で、最近だとウォルマート、多様性支援を中止-今後「DEI」という用語使わず - Bloombergといったニュースもあったり、各社が徐々にリモートワークからオフィスワークへ回帰するような動きも見られたりと、世間の流れ的には揺り戻しが起きているようにも感じる。 どんな流れがあって、自分たちはどこに居て、どんな強み・弱みがあって、どこに行きたいのか、ということを意識していきたい。