FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 発売日: 2019/01/01
- メディア: Kindle版
ファクトフルネスとは――データや事実にもとづき、世界を読み解く習慣。賢い人ほどとらわれる10の思い込みから解放されれば、癒され、世界を正しく見るスキルが身につく。 世界を正しく見る、誰もが身につけておくべき習慣でありスキル、「ファクトフルネス」を解説しよう。
元々気になってはいたんだけど、世間が新型コロナウィルス一色になってしまったのでどうやって情報と付き合っていけば良いのだろうというところと、自分は感情的な物の考え方をするほうだという自覚があるのでそれを矯正するきっかけになるかもと思い、読むことにした。
内容としては、ファクトフルネスを実践するためにこういうところを気をつけましょう、なぜならこうだからです、というのがデータや筆者の体験を交えつつ繰り返される、という感じ。
読んで一番良かったのは、人生に対して少し前向きな気持になれたこと。世界が思ったよりも悲惨ではなくなりつつある、というのは将来に対する薄っすらとした不安を和らげてくれる。 歴史の本を読んだりして当然300年前と比較したら現代の方が絶対マシだよねという感覚はあったけど、具体的にどうマシになったのかというところを補強してくれたし、将来の予想図も見せてくれたことで安心感の拠り所として必要な強度を手に入れられたと思う。
Amazonのレビューなんかを見ると「この本は意図的に不都合な事実を隠蔽している、世界は悪くなっている」という趣旨の主張も見受けられるけど、それはこの本でいうところの「悪いことと良くなっていることは両立する」ということだと思うので、そこはフラットに受け止めたら良いのでは、と感じる。
自分はファクトフルネスを日常レベルまで身につけるにはまだ少し時間がかかりそうなので、たまに以下のサイトを見返すと良いのではないかという気がしている(3ヶ月に1回くらいは見返すようにしてみるか……)。
読んだ後に個人的に軽く気になってあとで簡単に検索した点が2つある。
1つは世界人口はある程度のラインで歩留まりになるというやつで、じゃあ日本はどうなるんだっけ?と思った。
第1章 第1節 1 (2)将来推計人口でみる50年後の日本|平成24年版高齢社会白書(全体版) - 内閣府
そりゃ減りますよね。まあ色々と思うことはあるけど、健康寿命も伸びるだろうし生活コストも安くなってるだろうから、そんなに悪いことばかりではないのではないか。
あとは「未来のマーケットはアジアとアフリカにある、そういったことを理解できないと損ですよ」というのがこの本の主張のうちの1つで、利害関係を引き合いにして興味をよせるというのはうまいやり方だなと思うけど、じゃあ実際先進国と新興国とで経済の伸びってどうなんだっけ?と思ってそれらしい指数を見てみると、ここ15年くらいは先進国は成長を続けているのに新興国は停滞をし続けているように見えてしまう。
自分は金融経済に疎いのでこれがどういうことなのかは良く分からない。15年というものさしでは期間が短すぎるのかも知れない。 誰か知ってたら教えてほしい。
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 発売日: 2019/01/01
- メディア: Kindle版