僕自身はエンジニア出身なのだけど、チームを取りまとめる上で他業種の人と話せるというのは必須技能だと思っている。 なので先ずはデザイナーの思考を理解したいと思い、デザイナーに聞いておすすめされたこの本を読んでみた。
- 作者: 佐藤卓
- 出版社/メーカー: トランスアート
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
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著者のプロダクトを紹介・解説しまくってて、キシリトールガムのデザインとかがたくさん載ってる。 写真が多く構成もすっきりしているのでサクサク読み進められる。 デザイナーはポートフォリオを増やしたがるみたいな話は聞いていたのだけど、こういう感じを目指しているのかなーと思った。
全体的な雰囲気としては職人って感じで、デザイナーにはわきまえが重要とかいってる。 何気ないところまでチマチマ考えてデザインを詰めていて、一見お遊びっぽい要素であってもきちんと理由があって無駄がない。 そんなふうに思わせる一方で、そういった理屈は後付だったりするし、失敗した例なども色々と書いてあって、ロジカルにだけ組み立てられたわけではないという人間味がある。 結局のところデザインというのは物語的なものなんだなと思った。こういうデザインをすれば対象からこういう認識を引き出せるだろう、というところを詰めていく作業。だから常にデザインは変わり続ける。
巻末にADとかDIRとか役職が大量に書いてあってわけがわからないけど、とりあえずAD(アートディレクター)が偉いっぽい。 実際にはグラフィックデザイナーとウェブデザイナーでは色々と違うところが多いと思うんだけど、理解のとっかかりとしては良かったと思う。
次はもう少しデザイナーのキャリアパスについて学べるような本があれば読んでみたい気がする。 もしくは単に、同僚のウェブデザイナーとお茶でもしながらどういう考えを持っているのか話を聞いてみればいいのかも知れない。