から2ヶ月くらい経っていたけど読み終わった。
- 作者: フレデリック・フォーサイス,篠原慎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1981/03
- メディア: 文庫
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上巻を読んだ時に
とにかく、下巻はドンパチやって個々人の陰謀みたいなのが暴露されるんだろうという内容だったので、下巻を注文しておいた。
と思ったんだけど、下巻も引き続き延々と準備してた。 上下巻合わせて9割5分くらいは戦争の準備してたと思う。 ドンパチやってたのは多分10ページも無くて、これまでと同じように情景描写的な感じだった。
でもつまらなかったのかと言うとそう言う訳ではなくて、上巻は正直だるかったけど下巻は結構楽しんで読むことができた。上巻で個々人の背景をある程度把握したから、その上でこういう行動を取ってるんだなあと思えるようになったからかも知れない。
最後のエピローグを含めた20ページくらいで一気に収束するんだけど、溜めが長かった分ベタだけどめっちゃカッコイイな、とシビレた。
全編通して情景描写的かつとにかくリアルで、現実もこういう感じなのではないかと思わせるほどだった。それは多分気のせいではなくて、
フォーサイスを語る上で欠かせない逸話として、赤道ギニアのクーデター支援がある。『ジャッカルの日』の印税により、ナイジェリアでの独立戦争に敗れ祖国を失ったビアフラ人のために傭兵部隊を雇い、赤道ギニア共和国に対しクーデターによる政権転覆を1972年に図った。しかし、計画は船への武器積み込み予定地であるスペインで、事前に買収していたスペイン国防省の役人の裏切りにより、傭兵隊長がスペインで身柄を拘束され頓挫した。この実話を下地にして、執筆されたのが第3作にあたる『戦争の犬たち』で、この物語では作戦は成功している。後年、アカデミー賞俳優のクリストファー・ウォーケン主演で映画化された。ただし『朝日新聞』の取材には、作戦会議を取材させてもらっただけで、傭兵達が自分を首謀者だと思い込んだのだと、計画への関与を否定している(「AK-47 カラシニコフ」より)。
ということからも、単なる印象ではないのだと思う。この著者かなり滅茶苦茶だ。
そんな感じで、40年前の傭兵稼業みたいなのが勉強できて良かった。