「隣り合わせの灰と青春」を読んだ

灰と幻想のグリムガル の流れで読んだ。

1988年に単行本が発売ということとウィザードリィをベースにしているということで(ウィザードリィファンの間では)ロードス島戦記と並んで日本的ファンタジーの世界観の確立に一役買った作品、という認識。というのも僕は1986年生まれなので、当時の空気感などはよく分からない。

文体は堅い、説明は荒い、そしてベタ、というのが正直な感想。 テンプレートとしては使いやすそうだけど、今となっては若干素朴すぎる。 だけど、一方で理不尽な初代ウィザードリィの迷宮を物語の文脈に乗せて解釈しようとしていて、曲がりなりにも一応あの迷宮をうろついた身としては懐かしさとリアリティーを感じた。 先述のように歴史的な意味もあるし、10年来気にしていた作品ではあったので、読んで良かったと思う。

ウィザードリィの版権はとっくに死んだに等しいが、こういった作品の気風は現代の作品にも受け継がれているのである。