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「雑兵たちの戦場」を読んだ

読書

どこかでウィッシュリストに入れていたものを、高まってきた時にハーンワールドと一緒に買っていた。

【新版】 雑兵たちの戦場 中世の傭兵と奴隷狩り (朝日選書(777))

【新版】 雑兵たちの戦場 中世の傭兵と奴隷狩り (朝日選書(777))

この本を読んだことによって自分の歴史観、特に中世観にリアリティーが得られた。

そもそも歴史の勉強なんて学校教育くらいでしかやってこなかったものだから、表層的に何がどうだったらしいということしか知らかなった。そこで実態について学ぶことで、地に足がついた感触を得られたのだと思う。

中世は飢餓と暴力に満ちていたということが書かれており、そういうのが好みな自分としても都合が良かった。

当時のナガレの傭兵たちのファッションが異様なものであった、という話も面白かった。

実際にどういう履物を履いていたかだとか、どういう髪型をしていたかだとか、朱塗りの長ったらしい脇差を指していただとか書いてあって、それを禁じる法まであったらしい。 暴走族が妙な格好をしているようなものだと思うけど、この辺りはフィクション作品にも通じるところがあるように感じる。

また、戦時の村民たちはどうしていたのか、という話もそういえばこれまであまり意識していなかったところで、面白い。

大雑把に言って城あがりと山あがりの二種類があって、城が民衆の避難所となっていたそうだ。城から離れた場所の村民は山に避難してまあなんか色々と頑張っていたらしい。 境界線にある村はどうしていたのかというと、それぞれに半々の年貢を納めたりすることで争いを回避していたそうだ。これを半手と呼ぶらしい。ハンデの語源はハンディキャップだろうから、それとは関係ないだろう。

とまあそんな感じでこの本の内容が自分の人生に直接役に立つことは無さそうだけど、フィクション作品を消費する際の教養としては有用なものだと思う。

何だかんだで比較的平和な時代に暮らしていると思うけど、今に至るまでにどんなことがあったのかを知ると今のありがたみが増すし、お得に感じる。 三条河原で石川五右衛門の釜茹でがあったとか、伏見は当時から治安が悪かったとかいう話を読むと、今京都に暮らしている身としては時空の連続性を感じられて面白い。 大体話の中心は京都だし、400年前は京都が首都だったのだなあと考えさせられる。