下林明正のブログ

個人的かつ雑多なブログです。

World of Tanksを遊んでいる

ロシア産のネトゲで、戦車でFEZやるような感じ。

最初はFPSに戦車という抽象を導入することによってスポーツ性を低め代わりに戦略性を高めたタクティカルFPSゲームみたいな感じだと思っていたけど、 遊んでいくに連れてこれはRTS系のゲームの流れを組んだアクションRTSゲームだみたいな印象になってきた。

戦車ということでそれらしい要素が詰め込まれていて、各方向の装甲の厚さについてだとか、弾道の入射角がどうとか、可視判定処理がどうとか、小難しい感じになっている。 これを普通のFPSみたいなゲームスピードで判断していくという内容だったら常人には厳しすぎるけど、 戦車なのでゲームスピードは遅い。 結果として、その他のゲームには無くそれでいて直感的に理解可能な、独特な戦略性が生まれている。

戦車と潜水艦は古来よりゲームプログラマーに好まれてきた題材だけど(なぜなら処理が遅くても違和感がないから)、こういう形で今も戦車ゲームが作られているというのは面白いと思った。

Tierのデザインなども良い感じで、ほどほどにプレイヤーが分断されてマッチングされるし、1ゲーム5分〜15分くらいで遊べるし、自機が死亡したらさっさとそのセッションを抜けだして他の自機でゲームを遊べるというのも非常に良い(死亡した自機はその試合が終了するまではゲームにロックインされている)。

ただ、多人数対多人数系のネトゲの宿命として、1人のできる範囲が知れているという事実がある。チームの総合力が重要で、個々人の能力はそれほど重要ではない。 これに加えてマッチングが賢いため、結果として「マッチングに勝たされてる/負かされている」という雰囲気になりやすい。 そうなるとほどほどに腕前を競いたいゲーマーとしては、萎えてしまうというものである。

LoLを遊んでいた時にもそのことは感じていて、LoLに関しては身内で5人集めればその問題は回避できるのでなんとかなったものも、WoTの場合はそうしたい場合15人集めないといけないようなので現実的ではない。

この辺り、FPSの場合は上手な人が遊ぶと超強いというデザインになっていて、それはそれで今度は普通の人はスキルの壁に挫折して遊ばなくなってしまうという問題もあるので、塩梅が難しいところである。

となると個人的には、最大で3人までの小隊を組んで通常ゲームに参加することはできるので、ほどほどにそうした不満を緩和しながら談笑して遊ぶゲーム、という感じになるのかなと思った。

凄く良く出来ていて感心するんだけど、やはりなかなかうまい落とし所は難しいものだなあという話でした。